スミナガシ

スミナガシ

Dichorragia nesimachus


渓流沿いの林道を歩いていると、足もとから突然黒っぽいチョウが飛び出してきて、近くの葉裏に潜り込んだ。 ゆっくりと近づいてその場所を覗き込む。チョウの正体はスミナガシだった。 逆光で透けた白い斑紋がアクセントとなって、その端正なシルエットを際立たせる。
墨流しとはもともと伝統的な芸術技法のひとつだそうである。 本種の名はその模様を墨流しに喩えたものだと言われており、この名をつけた先人はよほどネーミングセンスの良い人だったのだろう。 しかしその美しい模様を写真で忠実に再現するのは難しく、今のところ私の手元には納得できるスミナガシの写真が一枚もない。 あの美しい翅表を写し取ることができるのは一体いつになるのだろうか。

2005年7月31日 長野県諏訪郡 EOS20D EF100mmMacroUSM 1/160 f2.8 ISO100



Copylight©2008-spatica All rights reserved